この記事にたどり着いた人はきっと、シュラフのスペックは決まっているんだけど、あとはどのメーカーにするかが決まらないのではないでしょうか?
もしくは、これからシュラフの購入を検討してるけど、どうやって選べばいいかわからずに迷っている人とか?
今日はそんな人達のお悩みを解決すべく、メーカーごとの特徴を比較してみました。
シュラフ選び
ひとことにシュラフと言っても素材や形状もさまざまです。
さらには、中に入っている綿の量で快適に使える季節も変わってきます。
まずは、それらについて一つ一つその特徴を整理していきましょう。
以下の順番で検討していくときっとあなたにピッタリのシュラフが見つかるかもしれませんよ。
1.形状
まずは形状について。シュラフには大きく分けて2種類の形状があります。
封筒型
封筒型とはお家の布団と似た形で長方形のシュラフです。
(写真は僕が3シーズン使ってるモンベルシュラフです↓)
封筒型の特徴はゆったりとした寝心地。
お財布にもやさしい価格帯のものが多いです。但し種類は少なめ。
サイドにファスナーが付いていて、封筒型シュラフどうしを連結できるものもあります。
一方で、マミー型と比べると収納性に劣りかさばります。また、保温性も、特に肩から空気が逃げやすいので劣ってしまいます。
こんな人に
- 夏のオートキャンパー
- 電源付サイトのファミリーキャンパー
- 予算を抑えたい人
マミー型
マミー型とは身体の形に沿って作られた筒型のシュラフです。
(写真は僕が冬に使ってるナンガシュラフです↓)
マミー型の特徴は収納性に優れており、非常にコンパクトにすることができます。
また、必要最低限の形状により軽量なのも特徴。保温性にも優れており、冬山登山などにも対応できるものもあります。
その他、各メーカーからのラインナップも細かく設定されているので、自分にあったシュラフが選びやすいでしょう。
一方で、価格帯は封筒型に比べると割高感があります。また、身体にフィットするよう作られているので、特に体格の良い人は窮屈に感じることもあるかもしれません。
こんな人に
- 一年中キャンプする人
- 荷物のカサを減らしたい人
- 寒がりな人
2.中綿
先ほどはシュラフの形状2種類について考察しましたが、続いて検討しなければならないのが中綿の素材について。中綿の素材も大まかにわけると2種類あります。
化学繊維
まずは化学繊維の中綿について。
衣類などで言うポリエステルのことです。
化学繊維の特徴は、まず後述するダウンに比べてリーズナブルなことです。
シュラフで言うとダウンを使った同スペックのものの約半値くらいで購入できます。
また、そのほかの特徴として、お手入れが簡単なことも化学繊維が選ばれる理由です。
基本的にはお家の洗濯機で普通の洗剤を使って洗うことができるので、キャンプのたびに洗ったりと手軽にお手入れができちゃいます。
一方でデメリットもいくつかあります。
まず、化学繊維のシュラフとダウンのシュラフを同スペックで比較したときかなりかさばってしまいます。
特に冬キャンプ用シュラフを化学繊維でまかなおうとするとちょっとした家の寝具並みのカサです。
また同様に、ダウンと比べるて重量も約2倍になってきます。
こんな人に
- 3シーズンキャンパー
- 予算を抑えたい人
- 面倒くさがりな人
ダウン
ダウンの特徴を簡単に言うと、上述した化繊の特徴の反対になります。
同スペックの化繊と比べてカサも重量も約半分にすることができます。
ただ、そのぶんお値段も約2倍必要になってきます。
また、お手入れにも気を使わなければなりません。
ダウンのその素材の特徴から、湿度の高いところに放置しておいたり、キャンプで濡れたまま収納袋に入れて放置するとカビの原因になってしまうこともあります。
さらに、洗濯するときもダウン専用の洗剤が必要になってきます。
こんな人に
- 冬キャンプする人
- 荷物のカサを減らしたい人
- 登山するなど軽量化が必要な人
3.綿の量
1.どのような形状のシュラフにするか?2.中綿の種類は?が決まったら、次は中綿の量をどのくらいにするかを考えましょう。
中綿の量でそのシュラフの性能が大方決まってきます。
まずは、各メーカーで快適温度や使用推奨温度といった記載がありますので、自分のキャンプシーンに合わせたスペックのものを選びます。
ちなみに、僕は人より寒がりなこともあり、春先のキャンプで3シーズン用シュラフ(快適温度3℃と記載)で夜の気温3℃のなか使ってみたところ、特に足元が寒くて寒くて最悪な思いをした経験があります。
確かによく考えたらわかりますよね?
寒がりな人もいれば暑がりな人もいるなか、メーカースペックを鵜呑みにしたのが間違いでした。
この苦い経験からアドバイスするなら、寒がりな人はメーカー推奨温度よりも更に5℃~10℃マイナスして検討すると良いと思います。
冬キャンプ用に快適温度マイナス7℃のシュラフを使って外気温マイナス2℃のところで一晩過ごした結果、とても暖かく過ごすことができました。
長々と書いてしまいましたが、要は自分に合った中綿の量は使ってみなければわからないと言うこと。僕の経験からのアドバイスが少しでも役に立てば幸いです。
4.メーカー選定
どんな種類のどんなスペックのシュラフにするか決まったら、最後はどのメーカーにするかです。
たいていの人は始めにメーカー選定から入りますが、僕は逆でメーカー選定は最後にすることをオススメします。
なぜなら、メーカー選定を先にしてしまうと自分に合ったシュラフをそのメーカーのラインナップの中からしか選べなくなります。
だいたいのメーカーには同じようなスペックのシュラフが揃っていますが、それでも微妙に違ってきます。
メーカー選定は最後のエッセンス(隠し味)ととらえておきましょう。
それでは各メーカーのシュラフの特徴を簡潔にまとめてみます。今回は国産シュラフ3大メーカーを調べてみました。
モンベル
ストレッチシステム
モンベルのシュラフの最大の売りはストレッチシステムを採用している点でしょう。
ストレッチシステムとは、生地を特殊な縫製にすることで最大130%も横方向に伸縮させることができるシステムです。特に体格の良い人や、寝相の悪い人なんかにおすすめでしょう。
豊富なラインナップ
次のモンベルの特徴は、シュラフのラインナップの豊富なことです。
試しに最寄りのモンベルショップに行ってみてください。棚いっぱいにいろいろなスペックのシュラフが並んでいます。
モンベルならきっと自分にピッタリな一枚に出会えるはず!
選べるジッパー位置
地味な特徴かもしれませんが、逆に地味に嬉しい特徴かもしれません。特に左利きの人には重宝するのではないでしょうか?
また、この機能を活かして一部のモデルではシュラフどうしを連結することも可能なのでファミリーキャンパーにもオススメです。
3シーズン対応おすすめシュラフ(モンベル)
僕がもし3シーズン対応シュラフをモンベルで買うならこれにします。収納時の大きさや価格帯のバランスが取れているシュラフだと思います。
ナンガ
永久保証
まずナンガの特徴といえば永久保証をうたっていることでしょう。ただし、ダウンシュラフに限ります。
シュラフなんて毎回キャンプに行けば使うものですし、使ってるうちに生地が破れたり縫製がほつれたりファスナーだって壊れることもあるでしょう。
オーロラテックス
モンベルは生地に寝心地を追求しましたが、ナンガの生地はオーロラテックスと言う防水透湿素材を採用しているため湿気に強くシュラフカバーを必要としません。
小さいテントを使うソロキャンパーやツーリングキャンパーは、テントの結露がシュラフに当たってシュラフが濡れたりした経験ありませんか?
そんな人達に是非オススメしたい機能です。
洗える
先ほどダウン素材のシュラフは専用の洗剤が必要と書きましたが、ナンガのシュラフだけは違います。
洗濯用ネットに入れて家庭用洗剤で洗うことができるのです。
キャンプだとお風呂に入らないことだってありますし、人は寝ているときに意外と汗をかいています。かと言って毎回クリーニングに出すこともしにくいのでとても助かります。
3シーズン対応おすすめシュラフ(ナンガ)
僕はこのシリーズの冬用シュラフを実際に使っています。表面の生地もしっかりしていてガンガン使えてますし、ダウンもふっかふかでとても温かいですよ。
イスカ
3D構造
イスカのシュラフの主な特徴は、シュラフ生地が立体的な構造になっています。
例えるなら上面がかまぼこ型になっています。これにより保温力を高めまた、身体への圧迫感を軽減させています。
また、ディファレンシャルカットといって内側の生地と外側の生地とを異なったサイズで裁断・縫製することも保温性と圧迫感の低減に寄与しています。
軽量
イスカのシュラフはダウンの使用量を適材適所に部分最適化させることで軽量化を図っています。これによりモンベルやナンガと比較して低価格設定ができるわけですね。
3シーズン対応おすすめシュラフ(イスカ)
このポカラは軽量でコスパも高いのが魅力的です。僕も次はこれにするかもう一度ナンガにするかで悩んでます。