今回たまたま手元に3大人気コンパクト折りたたみテーブル(仮)でもある『SOTO フィールドホッパー』と『SNOW PEAK オゼンライト』が揃いましたので比較レビューしてみます。
カタログスペックだけではわからないような両者の違いなども知ることができるかもしれませんよ。
カタログスペック比較
まずはフィールドホッパーとオゼンライトについて、両者のカタログスペックを比較していきます。
フィールドホッパー | オゼン ライト | ||
メーカー | SOTO | Snow Peak | |
型番 | ST-630 | SLV-171 | |
サイズ | |||
展開時 | 297×210×78(h)mm | 297×210×85(h)mm | |
収納時 | 297×110×19(h)mm | 297×120×25(h)mm | |
重量(本体) | 395g | 270g | |
耐荷重 | 3kg | 3kg | |
材質 | |||
天板 | アルミニウム(押出) | アルミニウム(板金) | |
脚部 | ステンレス鋼 | ステンレス鋼 | |
付属品 | 収納ケース | 収納ケース |
特徴
次にフィールドホッパーとオゼンライトのそれぞれの特徴を列挙してみました。
フィールドホッパー
●組立簡単ワンアクション
●軽量395g
●収納時はA4ハーフサイズ
オゼンライト
●超軽量化の270g
●強風時はバーナーの風防として
●収納時はA4ハーフサイズ
フィールドホッパーを選ぶ最大の特徴はやはりなんといっても”組立簡単ワンアクション”に尽きると思います。僕も実際この構造に惚れて選んじゃいました。可能ならこの構造を開発した設計者に一度お話を伺ってみたいものです。
お互い”軽量”を謳っていますがやはり重量面ではオゼンライトに軍配があがりますね。以降の詳細比較レビューで分かってきますがオゼンライトの構造がシンプルであるがゆえでしょう。
オゼンライト唯一の特徴として”強風時は風防として”とありますが、実際にそのように使っているシーンを見たことはありません。どのようにして風防がわりに使うのかちょっと興味あります。
詳細比較
それではここから本題でもある、フィールドホッパーとオゼンライトを並べて両者の違いや細かな特徴をレビューしてみます。
収納
ご覧のとおり、収納状態を見比べると両者ほぼ同じです。
あえて違いを言うならばフィールドホッパーの収納ケースがひもで縛ってひも留めで固定するのに対し、オゼンライトはベルクロを使った固定です。
フィールドホッパー
オゼンライト
構成部品
フィールドホッパーのほうは脚などのパーツはすべて天板にリベットなどを使って組み立てられています。
よって分解することは不可、どこか一つでも壊れてしまったら修理にだすか買い換える必要がありそうです。
一方でオゼンライトは2枚の天板と2本の脚とに分かれており、使用するたびに組立てが必要になってきます。
天板
それぞれの天板を見比べてみると製法に差がありました。
フィールドホッパーはその断面形状から”アルミ押出し材”で作っているのがわかります。
一方オゼンライトのほうは”アルミ板金加工”で作っています。
アルミ押出で作ったフィールドホッパーのほうが端面のリブを厚くしっかりと作ることができ、曲げなどに対する強度に優れるのではないでしょうか。
反面、オゼンライトのような板金加工品は使用中に変形してしまったとしても、その場で応急処置が可能なメリットがあります。
脚部
脚部の素材はどちらもステンレスで径も似たようなところでした。
フィールドホッパー
オゼンライト
フィールドホッパーのほうが地面と接触する部分が大きいので安定感は増しますが、地面が凸凹していると点で支えるオゼンライトのほうが使いやすそうです。
まだまだ比較レビューを続けます。
組立(収納)手順
それでは簡単に組立手順をおさらいしておきましょう。
フィールドホッパー
前述しましたがフィールドホッパーに組立なんかありません。
収納ケースから出して天板をパッと開くだけで完成です。
なお、このフィールドホッパーには収納状態を保持するような機能がないので、手を離すと(収納ケースから取り出すと)勝手に開いてしまいます。
収納するときも簡単で2枚の天板を折りたたんだ後、はみ出した脚部を内側に押し込んであげるだけです。ロック機構もなにもありません。
脚を横にたおす
内側に押し込む
このとおり手で押さえておかないと開いてしまうので、気になる人はベルクロなどを巻きつけても良いかもしれません。
オゼンライト
オゼンライトの組立は慣れてしまったらすぐにできてしまうのですが、慣れるまでが一苦労です。
基本的には2枚の天板に脚を引っ掛けるだけです。
2枚の天板を並べ脚を赤丸4箇所に引っ掛ける
テンションをかけながら下記赤丸の金具に引っ掛ける
3箇所に引っ掛ける
慣れるまでは組み立てる際に2枚の天板がズレてしまったりしてうまく引っかからずにてこずってしまいました。
その他
フィールドホッパーとオゼンライトを並べてみてその他の違いを見てみます。
一目瞭然ですがオゼンライトの天板はパンチングメタルになっています。
この目的はもちろん軽量化のためだと思いますが、このように穴が開いていてくれることで汚れが目立ちにくくなります。
また、水気や灰,ススなどが落ちたときの汚れも目立ちにくくすることができるでしょう。
次にそれぞれの端部の仕上げについて。
フィールドホッパーとオゼンライトのどちらにも端部を上側に折り返してあります。
フィールドホッパー
オゼンライト
メーカーの宣伝には"転落防止加工"と謳っていますが、この機能に加えてメーカー側の意図は天板の曲げ剛性の確保にあると僕は推測します。
おわりに
僕は高規格オートキャンパーなので今回はより手軽に組み立てられるフィールドホッパーを選択しました。
もし、今後バックパッカーなどにも興味が湧いたならそのときはきっとオゼンライトを買い換えるでしょう。
いずれにせよこのような背が低くコンパクトなテーブルは、キャンプシーンにおいてはもちろんお花見シーズンなどちょっとした外遊びでも活躍できる気がするギアだと思います。